賃貸物件では退去時に原状回復が求められ、場合によっては修繕費用を請求されるケースもあります。
そのため、画鋲を使用して壁を傷つけてはいけないのでは、と不安に感じている方もいるでしょう。
今回は、賃貸物件で画鋲を使ってもいいのか、原状回復のガイドラインとは何か、代用品はあるのかを解説します。
賃貸物件の契約をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
賃貸物件で画鋲を使ってもいいのか
賃貸物件でカレンダーやポスターを飾るときなどに、壁に画鋲を使ってもいいのかは賃貸借契約書の内容によります。
賃貸借契約とは、入居にあたり大家さんと入居者との間で交わす取り決めです。
そして、画鋲の使用をはじめとするさまざまな修繕に関しては、その契約内容を記した賃貸借契約書がもっとも効力をもちます。
国土交通省による「原状回復をめぐるガイドライン」では、画鋲でできた穴が通常の使用の範囲で使用して生じたものであれば、入居者の修繕負担ではないとされています。
ただ、トラブルを避けるためには、事前に賃貸借契約書を確認するのがおすすめです。
画鋲使用の可否は、備考欄などに約束事として記載されている場合もあるので注意しましょう。
賃貸物件で画鋲を使用する前に知っておきたい!原状回復のガイドラインとは
原状回復のガイドラインとは、国土交通省によって公開されているものです。
それによると、原状回復とは、入居者の故意や過失、善管注意義務違反、通常の使用を超えるような使用によって生じた傷や汚れを復旧することと定められています。
つまり、通常損耗と呼ばれるような日常生活を通じて生じる傷や汚れ、経年劣化については、大家さん負担で修繕をおこないます。
修繕費が入居者負担となるのは、気を付けていれば発生しなかったはずの傷や汚れです。
たとえば、室内での喫煙による壁紙のヤニ、不注意でできた傷、結露の放置によるカビなどは、修繕費を入居者が負担します。
賃貸物件における画鋲の代用品とは
画鋲の代用品となるアイテムは、まずホッチキスです。
ホッチキスの針は画鋲よりも細く、壁に刺しても穴が目立たないため、賃貸物件の壁に利用するのに向いています。
ホッチキスを180度開き、針を壁に向けて押し付ければ、カレンダーなどを固定できます。
また、ニンジャピンというグッズも画鋲の代用品として人気です。
一見画鋲と変わりないようですが、刺した穴がほとんど目立たず、とくに凹凸のある壁紙だと穴を見つけるのが難しいほどです。
ほかに、壁に穴をあけない方法としては、コマンドタブなど貼ってはがせるグッズを使用する方法もあります。
まとめ
以上、賃貸物件における画鋲の使用について解説しました。
原状回復のガイドラインでは、通常の使用であれば画鋲による穴は大家さんの修繕負担ですが、一度賃貸借契約書を確認するのが良いでしょう。
ホッチキスやニンジャピン、コマンドタブなど、画鋲の代用品となるグッズもあります。
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